もちいどのセンター街 餅飯殿NEXTプロポーザル

DATE
用途:商業施設
住所:奈良県奈良市
規模:木造 2階
敷地面積:312.55㎡
建築面積:235.21㎡
延床面積:283.21㎡

kittan studioと共同提案

さまざまな個性が織りなす「紬(つむぎ)」
「紬」とは、先に染めた糸を織り重ねることで、独自の柄や色合いを生み出す織物です。
この建物もまた、「紬」のように――多様な個性をもつ入居者、商店街の人々、そして訪れる人々が交わり、対話を重ねる中で、新たな価値や可能性という“柄”を紡ぎ出していきます。ここに生まれる「餅飯殿(もちいどの)」ならではの柄は、地域に根ざしながらも、やがて世界へとはばたく創造の拠点に。この施設は、そんな未来への扉となる、新しいインキュベーションのゲートです。

出会いと交流の「ミチ」
アーケードと駐車場をつなぐ路地空間「ミチ」。人々が自由に行き交い、偶然の出会いが交流を生みます。多様な刺激が集まるこの場所は、人とまちを育む原動力となります。

重なりあい拡張する平面
建具の開閉や商品のミチへの展開により店舗の境界が広がり、交流が生まれます。店舗-ミチ-ニワ-センター街が緩やかにつながり、地域全体へと広がる場をつくります。

環境と活動が重なりあう断面
風や光、匂いなどが断面的に交差することで、表情豊かな空間に。多様な居場所が生まれ、偶発的な交流や新たな挑戦が育まれます。

いざなう通り抜け門型フレーム
連なる門型フレームが人を誘い、通り抜ける体験そのものが魅力に。鳥居のような象徴性が、訪れたくなる風景をつくります。

人の営みと自然の要素が折り重なり、時間とともに変化しながら空間が紡がれていく。多様な使われ方や居場所が、縦方向の断面にも豊かな表情をもたらしている
「ミチ」と「ニワ」、「店」と「お客さん」、「内」と「外」、それぞれの境界がゆるやかに溶け合い、訪れた人はまるで森を散策するように、自由に、たのしく空間をめぐることができる
駐車場とアーケードをつなぐ「ミチ」
人や活動が行き交い、思いがけない出会いや交流が生まれる通り道。
多様なキャラクターをもつ店舗空間
さまざまな入居者の個性を受け入れ、にぎわいと多様性を生み出す柔軟な器。
見通しの良い2階店舗
視線が抜け、1階のにぎわいと立体的につながる開かれた空間。
アーケードもちいどのセンター街側の表情
建物内の賑わいがアーケードにも広がり、連続した活気をつくり出す。
店舗から連続する「ニワ」
商品がにじみ出るように並び、訪れる人の「ミチ」と自然に重なり合う空間に。
駐車場から見た外観
アーケード側と揃ったファサードが、一体感をもって人々を迎え入れる。